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キャリまが!

英語を武器にキャリアをひらく!

「東京に行かなきゃはじまらない」は本当か

 

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 人はなぜ東京に憧れるのかという話です。

 

僕の実家は隣の家まで50m、最寄り駅まで車で20分。夜になると真っ暗で星が綺麗な、割ととんでもない田舎にありました。

 

高校を卒業するあたりまでは将来のことなんて真剣に考えたことなどなく、自分がこの先どこで生きていくのかという事なんて何も考えていませんでした。

 

当時は東京に対する憧れも特にありませんでした。東京ってどんなものなのか、まだ知らなかったので憧れようもなかったのです。

 

しかし、高校当時3年間付き合っていた彼女が卒業と同時に東京の服飾専門学校に進学したところから事情が変わります。

僕は県内の大学に進学し、そこから遠距離恋愛に突入したわけですが、若かった僕は「距離なんて関係ないでしょ」と軽く考えていました。

 

しかし彼女の方はそうではなかったようで「離れてると好きかどうかわからなくなる」などと言い出したのです。

僕はこれはまずいと思い、長距離バスに乗って取りあえず彼女に会いに東京へ向かいました。

 

その日、僕は東京を知る。

 

バスは早朝の新宿西口に着きました。すでに結構な人です。

まあ駅だし、人も多いわなくらいに思いながら山手線で待ち合わせ場所である渋谷に向かいました。

彼女と渋谷で落ち合い、僕は渋谷のあまりのインパクトに驚きました。

 

「人多ッ!祭り?!祭りなの今日は??」

 

まず人が多い。踏み出そうとした足を下ろせないくらい人がいました。

わる子(watakochan)さんも書いていましたが、田舎者にとってはとにかく渋谷のファースとインパクトは凄い。

 

おんらが東京さ出できたどぎにビックルすた7つのごど。 - 体調わる子の毒吐きブログ

 

次にビルがデカイ。

そしてその壁面を彩る無数の色鮮やかなアドバタイズメント。

その年は日韓ワールドカップの年で、街全体の浮かれ方がもう凄かったのです。

 

そして裏原宿の作り込まれた落ち着いた街並み。

ショップ。カフェ。サロン。オシャレ。オシャレオシャレオシャレ。

 

これが東京なのか…ゴクリ。

 

僕はお手本通りの田舎者の驚き方をしていたと思います。

その日の夜、帰りのバスまでの時間、初めて行ったファーストキッチンで彼女と食事をしながら

 

「ああ、この恋はもう駄目だな…」

 

と思い、僕は少しだけ泣きました。

なんだか東京に「敗けた」気がして悔しくて涙が出たのです。

 

ここは東京なのだ。僕の住んでる田舎とは街も人も、時の流れも違う世界なのだ。

窓の外を見下ろすと、街行く人々が全員自分より人生を楽しんでいるようにさえ見えました。

そして彼女もまた、僕の知らない彼女になっていくのだろう。

 

こうして僕らは別れました。高校3年間付き合った後、わずか3ヶ月後の事でした。

 

その頃から僕は強烈に東京を意識するようになりました。

とにかく、何をやるにも東京だろう。大学を卒業したら絶対に上京する。在学中に東京の大学に編入することも考えたりしました。

 

今思えば彼女は高校生のころからずっとそう考えていたのでしょう。

「東京に行かなきゃ始まらない」と。

 今から10年も前の話です。 

 

 

僕は、地方の若者が東京に憧れるのは、結局のところマスコミの影響が原因だと思っていました。

ファッションのトレンドは東京から発信されますし、TVドラマも東京が舞台になることが圧倒的に多いです。

若くて多感な時期はTVや雑誌が映し出す世界から遠いところにいると、自分が取り残されたような気がして焦ってしまうものです。

 

そしてインターネットと物流の進歩により、この先もっとマスコミの影響力が弱まれば、若い人の東京への憧れもどんどん薄れていくんじゃないかと思っていました。 

 

そしてこの10年で日本にはmixiが生まれTwitterが生まれFacebookが生まれYouTubeが生まれました。

ネット通販の普及により地方と都会の物流の格差はかなり縮まりました。

そしてWi-Fiの普及により日本中がネットで繋がりました。

10年前に比べると、マスコミの影響力はネットに押されて弱まる一方のようにも見えます。

 

それで地方と東京の心理的な距離は縮まったのでしょうか。

 

しかしそうではありませんでした。

大学を卒業後、実際に東京に住んでみて気づきました。若者が東京に憧れる理由はマスコミの影響だけではなかったと。

 

東京の面白さはむしろ、マスコミが映し出さないものばかりだったからです。

マイナーなバンドのライブや、小劇場、プライベートなギャラリーなど、僕が東京に出て来て楽しんだ物はマスコミには取り上げられない物ばかりでした。

 

日野(dennou_kurage)さんは東京の利点はマイナーなコミュニティ形成が容易な点だと書いていましたが、まさしくその通りだと思います。

 

都会とマイナーなコミュニティについて - 脱社畜ブログ

 

むしろ最近では地方の方が大型のショッピングモールの出店などで画一化していっているとも言われています。

 

 ネットと物流の進歩により地方のマスプロダクト化が進んでいく一方で、「東京が東京である意味」がますます重要になっていくような気がして、なんだか皮肉に感じます。

 

10年前のあの日、僕が感じた東京の「空気」 は、やはりこの先も東京にしか有り得ないのかも知れません。


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