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Amazonレビュー名誉毀損にかんする判決の本当のインパクト

アマゾン、サイト運営主体は日本法人と認める - 社会 : 日刊スポーツ
Amazonレビュー上での名誉毀損に関する裁判について、米国のAmazon本体がAmazonの日本サイトの運営主体は日本法人であるAmazonジャパンであると認めたそうです。

これにより、原告はもともと米国のAmazon本体への訴えを取り下げ、Amazonジャパンに対して、中傷レビュー投稿者の情報を開示する命令が下されたとのことです。

記事中では
人権侵害があっても、本国法人を相手に訴訟で争うには時間やコストがかかる。原告代理人の山岡裕明弁護士は「アマゾンというグローバル企業が進んだ対応をした意義は大きい」と評価した。
と説明されていますが、確かにそれも大きいのかもしれませんが、既に他の方も指摘している通り、もっと大きな意義は他にあると私は思います。

それはAmazonジャパンへの日本での課税の問題です。

Amazonジャパンはこれまで、日本で事業を行っているにも関わらず日本に法人税を納めていませんでした。

なぜなら、日本のAmazonジャパンは商品の保管と受け渡しを行っているに過ぎず、消費者と直接取引をしているのは米国のAmazon本体で、売上も米国で発生していると主張してきたからです。

国際税務の世界にはPE(permanent establishment:恒久的施設)という概念があり、ある国内にPEを持たない法人はその国では課税されないというルールになっています。

そして現行のルールでは、いわゆる倉庫でしかないAmazonジャパンの配送センターはPEにあたらず、日本で納税する義務は無いと、Amazonは主張してきました。

当然、日本の国税庁はこれを見過ごしてきたわけではありません。
Amazonジャパンの配送センターを事業を行うPEであると見なして140億円の追徴課税を課しましたが、米国の税務当局との協議の結果、主張が通らず結局税金は取れず終いでした(日本で課税するということは反対に米国の税収が減るという事なので簡単には認められません)。

こうした、ある意味不合理とも思える事態は、ネットビジネの普及によって旧来の課税ルールがすでに現行のビシネスモデルに対応出来なくなった為に起こっています。
そこで現在、OECDが主導となり国際的なルールの再検討がなされています。


OECDが提唱している行動計画の中には明らかにAmazonを狙い撃ちしたとしか思えない規制の案もあります。各国にとってAmazonに対する課税はそれほど大きなトピックなのです。

そんな中、今回Amazonが日本サイトの運営は日本法人が行っていると認めたことで、日本内でPEの存在が認定される可能性があります。

そうなると、Amazonは今後はもちろん過去に遡って納税しなくてはならなくなり、仮にそうなった場合そのインパクトは計り知れません。

もしかするとPE認定とは関係無いのかもしれませんが、今後の動向を注視していきたいと思います。







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